電流駆動アンプ ボイスコイル制動特性
スピーカーの制動応答特性(電圧駆動 vs 電流駆動)
【青線】電圧駆動アンプ:余韻が短い(タイトな音)
電圧駆動アンプは信号が途切れた瞬間、出力インピーダンスが極めて低く(ほぼ0Ω)なるため、スピーカー端子間が「ショート(短絡)」した状態になります。
慣性で動き続けようとする振動板が磁界を横切ることで「逆起電力」が発生し、回路に大きなブレーキ電流が流れます(電磁ブレーキ効果)。
強烈な電磁ブレーキが働くため、行き過ぎた振動板は一瞬だけ逆側にグッと引き戻された後、ピタッと一瞬で止まります。
【赤線】電流駆動アンプ:余韻が長い(豊かな響き)
電流駆動アンプは信号がゼロのとき「電流を0Aに保つ」ように動くため、スピーカーの線を引っこ抜いた「回路開放(断線)」と同じ状態になります。
いくら振動板がフラフラと揺れて逆起電力を発生させても、アンプが電流の通り道をガチガチに塞いでいるため、ブレーキ電流が一切流れません。
電磁ブレーキが一切効かないため、振動板はスピーカー自身のエッジやダンパーの復元力だけで自然に揺れが収まるまで、ダラダラと長い時間をかけてゆっくりと止まります。
結論:過渡応答における「引き際」の正体
立ち上がりは「電圧駆動」が早かったのに対し、立ち下がり(余韻)でも両者には正反対の現象が起きます。
- 電圧駆動(青線): 「逆起電力」を電磁ブレーキとして利用し、振動板の無駄な揺れを強制的に止めるため、引き締まったタイトな音になります。
- 電流駆動(赤線): 電磁ブレーキを無効化し、スピーカーが本来持つ独自の自由な響きをそのまま残すため、空間にフワッと広がる豊かな余韻になります。
音元が不存在時に、余剰で音が生成されるのが電流駆動アンプ。
いわば 無いものを勝手に余韻モードにしており、真値との相似性(忠実度)は低い。



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