多種類リンク

Powered by Six Apart

« tba820 stereo amp: 9v supply | メイン | 扇沢は除雪部隊が出動した。 »

2023年11月18日 (土)

日本がIC製造で奮闘していた時代のMPX ICを列記. FM放送LR分離はDSPでも50dBを超えられない理由。

DSP(デジタル)がアナログのLR分離に負ける理由 高級アナログチューナーが 60dB〜70dB以上 という驚異的なセパレーションを実現していたのに対し、安価なDSPチップや一般的なデジタル処理では50dB前後で頭打ちになることが珍しくありません。

これには以下の「DSP側(デジタル処理側)」の構造的な要因があります。 1. 演算精度の限界と丸め誤差 DSPでのステレオ復調は、19kHzのパイロット信号に同期した38kHzの副搬送波を「計算」で生成し、和信号(L+R)と差信号(L-R)を掛け合わせる演算を行います。

固定小数点演算の限界: 低コストなDSPでは16bitや24bitの固定小数点で処理されることが多く、計算の過程で発生する丸め誤差が微小な差信号の精度を落とし、結果としてL/R間の漏れ(クロストーク)を誘発します。14-3-4.pdfをダウンロード

2. サンプリング周波数と位相の不一致
FMステレオ放送は19kHzのパイロット信号と、その倍音である38kHzの副搬送波を基準にします。
  • 標本化の制約: デジタル化する際のサンプリング周波数(例えば44.1kHzや48kHz)が、38kHzの位相と完璧に整合していないと、復調時にわずかな位相ズレが生じます。アナログ回路は物理的な連続信号としてこれを処理しますが、デジタルでは「近似」になるため、分離能力の物理的限界が早めに来てしまいます
 
3; DSPラジオの多くは、1つのチップにRF(高周波)からオーディオ出力までを詰め込んでいます。 回路規模を抑えるため、本来は複雑なマトリクス回路やフィルタ処理を簡略化(ビットシフトや加算での代用)しているケースがあり、アナログ全盛期の「物量を投入したディスクリート構成」や「高級IC」のような極限の追い込みがなされていないことも大きな理由です。
 

対してアナログの名機は、厳選された素子のマッチングや、位相補正用のトリマ調整などを熟練工が追い込むことで、理論値に近い分離度(70db)を実現していました。

上記PDF (pioneer) が認めておるように デジタル処理では アナログを超えられない。よいFMを聴くにはアナログの道です。


YouTube: mono to mpx device , then stereo sound on FM radio

70dB 達成を支えたアナログ技術の粋
DSP(デジタル処理)が50dB付近で限界を迎えるのに対し、アナログの名機が70dBを超えられたのは、単なる理論値ではなく、徹底した「物理的な追い込み」があったからです。
  • ディスクリート構成による徹底分離: IC内部でL/Rを処理するのではなく、個別のトランジスタや部品で回路を組むことにより、IC内部のシリコン基板上での漏れを物理的に遮断しました。
  • 物理的な「追い込み」調整: 製造ラインにおいて、熟練の技術者がトリマコンデンサや半固定抵抗を手作業で回し、19kHzのパイロット信号と38kHzの復調用信号の位相を完璧に一致させていました。この「コンマ数度の位相合わせ」が、デジタル演算では困難な超高精度の分離を生みます。
  • 専用回路の採用(例:DLDL、アクティブ・ステレオ・デコード):
    • ケンウッド (L-02Tなど): 「DLDL (Direct Linear Loop Detector)」技術を用い、復調時に発生する歪みを極限まで抑え、結果として高いセパレーションを維持しました。
    • テクニクス (ST-G90など): デジタル信号処理に近い精度をアナログで実現する独自のデコーダーを搭載し、高域までフラットな分離度を誇りました。
  • エンジニアリングの象徴: 現代の基準で見れば、70dBという数値は「単なるスペック」以上に、当時の日本の半導体・音響メーカーが「どこまでアナログの限界を突破できるか」に挑んだプライドの証でもあります

Technics ST-9038T
Pioneer F-120
などのサービスマニュアルを見ると、この「70dB」という山に挑むための、調整箇所の多さと回路の複雑さに驚かされます。
 
 *****************************************************

Mpx

画像に入りきらないのでPDFをみてください。

 FMMPX.pdfをダウンロード

三洋電機のLA3381 は、まさにアナログMPX ICの「究極形」の一つですね。このチップが単体で 60dB(典型値) という高いセパレーションを叩き出せるのには、いくつかの理由があります
 
LA3381が 60dB を実現できる理由
  1. パイロット信号キャンセル回路の搭載
    • 復調の邪魔になる19kHzのパイロット信号を、逆位相の信号をぶつけることでIC内部で除去しています。これにより、音声信号への干渉が減り、分離精度が劇的に向上しました。

左右独立のセパレーション調整が可能

  • 多くのICがL/R一括調整だったのに対し、
    LA3381
    は外付け部品により LとRを個別に追い込む ことが可能です。IC製造時の微妙な個体差や周辺回路のアンバランスを現場で補正できるため、カタログ値通りの性能を引き出せました

高域の位相特性の改良

  • 従来のICでは高域になるほど位相がズレて分離が悪化していましたが、
    LA3381
    は高域(10kHz付近)でも歪みを抑え、高い分離度を維持できる設計になっています

*******************************************************************

TA7343( as is AN7420)は使ってみた。

セパレーションが良いのは、9V電池では無理。

1.5VでMPXできるDEVICEは 鈴商だけに置いてある。ともにSOPだけあるが、DIP品の流通は非常に細い。

*********************************************

FM受信時の Rch  Lchのセパレーションは45dB平均点なアナログ時代。 55dB取れるのは優れもの。LC共振から CR共振38Kcに技術UPした頃のIC。 

 
トランジスタ+FETのアナログ :  SONY ST-5150(1973年 発売)のセパレーションが40dB.
 
 
 
 

DSP技術もってきてもLR分離はMAXで42dBしかない (DSPだと分離が良いと騙されるのはご自由にお願いします

RDA5807は LR分離はわずか30dB.

SI4831は LR分離はわずか42dB.

DB45 FMラジオレシーバ(DSP 現行販売品)のLR分離が 50dB

DSP-AX459(DSP 2006年発売:  YAMAHA)が LR分離 42dB.

M-CR612(マランツ 現行品)でも LR分離 42dB.

M-CR612F_UG.pdfをダウンロード

繰り返すが、アナログIC での Rch  Lchのセパレーション上限60dB。アナログチューナーは70dBの分離度。 

DSPでは 平均はで42~45dB。DSPでの分離上限は50dBなのでアナログよりは劣る。

**************************************************

DSPだから LR分離時に演算補正でSEP 70dBくらい狙っていると思ってたが、なんのことはないDSP黎明期からのLR分離技術の向上はない。 

1970年代アナログICにも負けてしまう。  55年前の技術に負ける新技術って価値はあるのかねえ?

デジタルなので音響情報の50%は捨てるのは 勿体ないとはオイラ思う。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.dcnblog.jp/t/trackback/549708/34265994

日本がIC製造で奮闘していた時代のMPX ICを列記. FM放送LR分離はDSPでも50dBを超えられない理由。を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

ウェブページ

カテゴリ