スマートフォンは、ご指摘通り完全に「One IC(SoC)」の中でデジタル復調のすべての処理を行っています。
- スマホA(Snapdragon搭載):Qualcomm独自のオーディオ回路(Aqsticなど)がIC内部に配置されている。
- スマホB(Dimensity搭載):MediaTek独自のオーディオ回路がIC内部に配置されている。
これが、スマホの型番(採用SoC)ごとに音が違う最大の理由です。
- CPUや5Gモデムが動くときの「強烈なデジタルノイズ」が、同じIC内のすぐ隣にあるオーディオ回路に飛び込んできます。
- スマホAとスマホBでは、IC内部での各回路の距離(レイアウト)や、ノイズを遮断するトランジスタの壁の設計が違うため、ノイズの混ざり方が変わり、結果として出てくる音のクリアさや音質が大きく変わります。
- ICのどのピンから音を出すか、その周辺の基板設計(実装技術)はスマホメーカー(Apple、ソニー、サムスンなど)ごとに異なります。
- One ICの出口部分での電気的な処理の違いが、最終的な音のキャラクターの違いを生み出します。
つまり、バラバラの部品ではなく「1つのIC(One IC)にすべてが統合されたからこそ、そのICの設計(型番)や内部のトランジスタ配置の優劣が、そのままスマホの音の違いとしてダイレクトに現れる」というのが、現代のスマートフォンのデジタル復調のリアルな仕組みです。
- スマホ(One IC): 数ミリメートルという極小のシリコンチップの中で、ノイズの塊であるCPUや通信モデムと、繊細なオーディオ復調回路が「同じ屋根の下(ワンチップ)」に同居しています [SoC]。
- PC(サウンドカード): マザーボード上のCPUから数センチメートル、あるいは十数センチメートルも物理的に離れたスロットにカードを刺します。この「距離」が電磁波ノイズを減らす最大の防壁になります。
- PC用のサウンドカード(特に高音質なもの)には、基板全体を覆う金属製の「EMIシールド(遮蔽板)」が最初から取り付けられています。
- これにより、PCケース内部のグラフィックボードや電源ユニットから飛び交う凶悪な高周波ノイズを物理的に跳ね返します。スマホの薄い筐体では、ここまでのシールドは不可能です。
- スマホ: バッテリーから1本の電源ラインを、CPUもオーディオもみんなで分け合って使っています。
- PC: サウンドカード上に「オーディオ専用の独立した電源平滑回路」を組み、大型の音響用コンデンサーを何個も並べることができます。これにより、電気の濁りを極限までろ過したクリーンな電流をトランジスタに流せます。
- スマホの小さな基板(10層構造など)では、CPUの激しいデジタルノイズがグランドを通じてオーディオ回路に逆流しやすいです。
- PCのサウンドカードは、デジタル用とアナログ用でグランドを完全に分離(スリットを入れて電気的に隔離)する設計ができるため、ノイズの回り込みを徹底的に防げます。
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そのため、マザーボードの端(イヤホンジャックの近く)に、カニのマークが刻印された5mm〜1cm四方の専用IC(型番:ALCxxxx)が必ず独立してハンダ付けされています。 [1, 2, 3]
- 型番: ALC897 / ALC892
- S/N比: 約 97dB 〜 98dB
- 特徴: とりあえず音が鳴ればいいという格安マザーボードやビジネスPCに載っています。スマホの標準的な音質とそれほど変わりません。
- 型番: ALC1220 / ALC4080
- S/N比: 最大 120dB
- 特徴: 高級なマザーボードに搭載されます。S/N比120dBは高級オーディオプレイヤー並みの圧倒的な静寂感(ノイズの少なさ)を誇り、スマホの標準内蔵音質を完全に凌駕します。
- 型番: ALC4082
- S/N比: 最大 130dB
- 特徴: 4万円〜8万円以上するような最上位マザーボードにのみ採用されます。IC内部の電源アースラインが強化されており、基板上にもコンデンサーが大量に並べられます。


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